JD-800の53番ピアノを再現したVSTi No.53 Piano V2

※2020/9/24更新

あの有名な?JD-800の53番ピアノ、通称TKピアノをKONTAKTとVSTiで再現してみました。
再現度にはかなりこだわっていますので、いろんなメーカーから販売されている再現系や個人が制作したものの中でもかなりイケてるのではないでしょうか。
そのこだわりの詳細は↓のほうで紹介するので興味がある方は読んでみてください。


No.53 Piano V2 KONTAKT版 ダウンロード 3MB

動作環境
KONTAKT 5.7.3以降 KONTAKT Player非対応
読み込みでエラーが出る場合はRead Meファイルを読んでみてください。


No.53 Piano V2 VST AU版 ダウンロード 8MB

動作環境
Windows 7 or Later 64bit
VST3

Mac OS 10.11 or Later
Audio Unit ※VST非対応

更新履歴
20/9/24 Ver.1.0.1.420
・サンプルから見直し、再現度を向上しました。
・デフォルトのオクターブを1下げました。
・CPU負荷を1割ほど軽減しました。
・安定性を向上しました。


他にもフリーの音源や、スーパーファミコンのサウンドを再現したSF6、SF45、SRS123 Library、シンセベル専用音源TwinkerBellなどもリリースしております。
PRODUCTS


それと2017年末にRoland本家がRoland CloudでついにJV-1080のVSTiをリリースしました!

このJV-1080をいじってみてすぐに気がついたのが、名前はJV-1080だけど中身はほぼXV-5080だということです。(現在はXV-5080もリリースされました。)
プリセットはJV-1080のやつしか入ってないけどWAVEはXV-5080の全てが入っているため、やろうと思えばXV-5080プリセット全て再現可能なのです。
つまり、JD-800の53番ピアノで使われている「Piano Atk」のWAVEも入っているんです!
ということでこれでも再現してみました!

Roland Cloud JV-1080用バンクファイル→ダウンロード


↑ここから.binファイルを読み込んでください。

Roland Cloudはサブスクリプションのため導入に抵抗ある方も多いかもしれませんが(JV-1080等は買い切りも出来るようになりました。)JV-1080以外にも過去の名機がVSTi化されていたり、Rolandの最新ハードシンセに搭載されているほぼ全てのサウンドを網羅したZENOLOGYなんかも登場したので、Rolandファンは是非登録しよう!


※ここからは再現についてのかなりマニアックな内容になるので興味がある方だけ読んでください。
JDピアノの特徴と言えばやっぱり弱く弾いたときの丸みを帯びた音から、強く弾いたときのカツーンと抜けてくる音への変化です。
ここの再現がイマイチなものが多く、JDピアノマニアにとっては満足できない部分なんじゃないかなと思います。
今までAKAIのサンプラーやKORGのシンセのサンプラー機能、ソフトではHALIONやFalconなど様々なサンプラー機能で再現してみてノウハウを蓄積してきました。
面白いのが、サンプラーで再現すると音色は確かにJDピアノなんだけどそのサンプラー独自の質感になるんです。
KORGのシンセのサンプラー機能を使うと音色はJDなのにKORGの質感になる!
ソフトサンプラーはハードに比べてその影響を受けにくく、特にKONTAKTはやりやすかったです。

このカツーンと抜けてくる音の再現に大事なのはまずサンプリング方法です。
実機のプリセットをサンプリングするのではなく、イニシャライズして「Piano Atk」の素の状態をマルチサンプリングします。
「Piano Atk」のサンプリングポイントは9箇所で、しっかり実機と同じポイントでサンプリングしてあげないと全然別物に仕上がってしまいます。


素の状態なのでピアノなのに鍵盤押している間は減衰しないでずっと鳴りっぱなしになります。
だからといって永久にサンプリングするわけにはいかないので、昔の容量が少なかったシンセと同じようにループポイントを作ります。
このループポイントをしっかりと探し当てないとこれまた別物になってしまいます。
でもこの方法のおかげでサンプル容量が1MB以下という低容量で実現出来るのです。
ベロシティーも最大の127のみで大丈夫です。ベロシティレイヤーはする必要ありません。

ベロシティーレイヤーしないのでベロシティー強弱による音色の変化は実機と聴き比べながらKONTAKTのエンジンでひたすら調整です。
フィルターカットオフの他にも低音部分と高音部分ではリリースの長さが違ったり音量が違ったりで、調整しなくてはいけない部分がけっこうあります。

最近のリアル系大容量ピアノ音源はひたすら大量にサンプリングして膨大な容量の力で再現していますが、このNo.53 PianoはエンジンがKOTAKTになっただけでやっていることはJD実機とほぼ同じです。

ここまでの作業は普段からよくやっているようなことなのでそれほど苦労はないけど大変なのはここからでした…
配布するにあたって使いやすくするためにUIを作ったりしなきゃいけなく、KONTAKTではKSPという規格のプログラミングのようなことをしなくてはいけません。
デザインやプログラミングは全くの専門外なので勉強しつつ試行錯誤してなんとか出来上がったのですが、Oct.TONEとリバーブのオンオフスイッチ、リバーブのセンド量ツマミ、これを付けるだけで丸2日間もかかってしまいました…
最初は諦めていて、このままでいいやって思っていたところ、Twitterで助言してくださった方のおかげでやってみようという気になり、KSPは日本語で解説している情報がほとんど無かったのでyoutubeの英語の解説動画とかひたすらみてました。

こんな感じで長々と書きましたがよかったら活用してみてください。